
前橋の鎮守の森で迎える成長の節目「飯玉神社での5歳男の子の七五三撮影」
03 Nov 2025
本日は、前橋の鎮守の森・飯玉神社にて、
5歳の男の子の七五三参りを撮影させていただきました。
朝から風が強く、肌寒さを感じる一日。
それでも、木々の間から時折差し込む太陽の光はやわらかく、
神社の境内にあたたかさを添えてくれていました。
今日の主役は、少し照れ屋な5歳の男の子。
なんとこの日着ていた羽織袴は、
パパが七五三の時に身に着けた思い出の一着。
家族の絆が代々受け継がれるようで、とても素敵です。
支度を終え、祖父母を待つあいだに、少しだけ撮影タイム。
刀を手にしてポーズを決めたり、
慣れない衣装と雪駄にそわそわしたり。
レンズを向けるとちょっぴり緊張した様子でしたが、
その表情も5歳らしくて微笑ましい瞬間でした。
「ちょっと撮影に飽きちゃったかな?」と思い、声をかけてみると、
「おみくじやりたい!」と元気な声。
そこで早速おみくじを引いてみると、結果は“中吉”。
にっこり笑顔でおみくじを握りしめる姿に、
周りの大人たちも思わず笑顔になりました。
その後、鳥居をくぐって境内の奥へ進んでいくと、
足元にたくさんの松ぼっくり。
彼はそれを見つけるやいなや夢中になって拾い始めました。
「これ、大きい!」「こっちは丸いね!」と、
まるで宝探しをしているかのよう。
自然の中でのびのびと遊ぶその姿が、
本当に楽しそうでした。
ところが、ご祈祷を待っている間、
突然空が暗くなり、まるで嵐のような風と雨が降り出しました。
皆で慌てて屋根のある場所へ避難。
せっかくの着物が濡れてしまうのではと心配しましたが、
不思議なことに雨は長く続かず、ほんの数分でおさまりました。
ふと、先ほどのおみくじを思い出します。
そこには「嵐吹きても自分の所に何事もなく幸い多し」と書かれていました。
まるでこの出来事を予言していたかのようで、
家族みんなで顔を見合わせて笑ってしまいました。
その言葉どおり、何事もなく無事にご祈祷が行われ、
あたたかな空気に包まれた時間となりました。
飯玉神社には、推定樹齢500年とも言われる二本のクスノキがあります。
社殿のそばに堂々と根を張り、空に向かってまっすぐに伸びる姿は、
まさに「鎮守の森」の象徴。
古くからこの地を見守り続けてきた御神木は、
訪れる人に静かな力と安心を与えてくれます。
ご家族はご祈祷のあと、そのクスノキのまわりをぐるぐると回りながら、
「元気に大きくなりますように」と願いを込めていました。
笑顔で手を合わせるお子さんの姿は、どこか神聖で、そして未来への希望に満ちていました。
帰り際、ふと見上げると、雨上がりの空に柔らかな光が差し込み、
クスノキの葉がきらきらと輝いていました。
風はまだ少し冷たかったけれど、その光景はどこか心を温めてくれるようでした。
嵐のあとに残る静けさと光――それはまるで、
おみくじの言葉どおりの「幸い」の象徴のようにも思えます。
ご家族にとっても、
この日の出来事は忘れられない思い出になったのではないでしょうか。
パパの思い出の袴を受け継いで迎えた七五三。
代々続く家族の絆と、
自然に囲まれた神社のぬくもりの中で、
ひとつの節目を穏やかに迎えることができました。
これからも、この森のようにしっかりと根を張り、
のびのびと成長していく姿を見守っていきたいと思います。





